ショートステイ、介護予防短期入所生活介護

 ショートステイという呼称で有名な短期入所生活介護に対する利用希望者が近年増加してきています。また、最近では、ショートステイに特化した高齢者向けの施設なども次々と新設されているようです。
 海外においては、ショートステイのことをレスパイトケアという名前で呼んでおり、介護者が緊急事態に陥った時の避難場所として、そして休息できる場所として目的を明確にしています。介護者が例え一時的だとしても、日々の介護から解放されることは必要なことです。
 このようなサービスを受けるためには、介護者の体調が悪くなったとか冠婚葬祭といった色々な理由がなくてはいけないと思う人も多いかもしれませんが、そのような理由を作る必要もなく、ただ休息を取るためだけに利用することができます。在宅での介護を続けていくためには介護者の方も時には休む必要があります。もし介護者の方が疲れてしまっては高齢者の介護をすることもままならず、共倒れになってしまいかねません。ですから、介護サービスを利用する際には、ショートステイも進んで取り入れることが大切です。
 ところが、サービスを利用する人をショートステイに送り出す際には十分な注意が必要です。ほんの短い時間であっても、大きく環境が変わってしまいますので、高齢者からすると、もしかしたら自分は家族から迷惑に思われているのではないか、見捨てられてしまうのではないかという不安を感じてしまいかねないからです。そんなマイナスの環境を与えてしまったら効果を得られるどころか、かえって負担が増えてしまう恐れもありますので、前もってケアマネジャーとしっかりと相談するようにして、状況をみて利用するようにしましょう。

ショートステイの利用料について

 ショートステイの利用料は1日ごとに必要です。要支援1・2、要介護1~5といった介護レベルによって介護報酬が設定されています。今回の改正においては、ショートステイの介護報酬が引き下げられています。つまり、利用者からすると利用料が下がっているので、利用回数を増やす事もできるでしょう。ただし、サービスを提供している事業所の規模や、施設の居室の種類によって介護報酬が変更になってくるので注意が必要です。
 なお、夜勤職員配置加算という夜勤に職員を配置することに対する評価や、看護体制加算といった常勤の介護師を施設に配置することに対する評価である加算は改正後も続いています。

ショートステイについての加算

看護体制加算について
ショートステイを利用している高齢者の中にも、体の状態が悪いという人もいます。その程度によっては油断することのできない利用者もいる中で、医療的な支援も求められているために、常勤の看護師を配置していたり、一定の基準を超えている看護職員を配置している場合において、看護体制加算が認定されています。

看護体制加算(Ⅰ)の場合・・・4単位/日
看護体制加算(Ⅱ)の場合・・・8単位/日
看護体制加算における施設の基準について
看護体制加算(Ⅰ)の場合・・・1名以上の看護師が常勤していること。
看護体制加算(Ⅱ)の場合:
1.サービスの利用者数が25もしくはその端数増加するたびに、常勤換算方法で看護職員を1名以上配置すること。
2.指定の短期入所生活介護事業所の介護職員が診療所や病院、訪問看護ステーションの看護職員と連携して24時間いつでも連絡できる体制を整えていること。
夜勤職員配置加算について
一定の基準を超えている夜勤職員を配置している事業者に対しては、夜勤職員配置加算が認定されています。夜勤の職員がしっかり配置されている施設であれば、例えサービスの利用者の介護レベルが重くなったとしても、家族も安心して利用者を施設に預けることができるでしょう。しかし、その分サービスの利用代金も高くなります。また、ユニット型のショートステイについてはさらに利用料が上乗せになりますので、前もってケアマネジャーに相談し、利用料についてしっかり調べてから利用するようにしましょう。

夜勤職員配置加算(Ⅰ)の場合・・・13単位/日
夜勤職員配置加算(Ⅱ)の場合・・・18単位/日
夜勤職員配置加算における施設の基準について
夜勤職員配置加算(Ⅰ)の場合:
1.短期入所生活介護費を計算していること。
2.厚生労働大臣が別に制定している夜勤職員の労働条件に関する基準に定める夜勤をしている看護職員か介護職員数に1を足した数以上の人数の看護職員か介護職員を配置していること。
夜勤職員配置加算(Ⅱ)の場合:
1.ユニット型短期入所生活介護費を計算していること。
2.厚生労働大臣が別に制定している夜勤職員の労働条件に関する基準に定める夜勤をしている看護職員か介護職員数に1を足した数以上の人数の看護職員か介護職員を配置していること。
認知症行動および心理症状緊急対応加算について・・・200単位/日
高齢者に認知症の心理症状や行動が見られると医師が判断し、在宅での介護が困難になり、緊急で短期入所生活介護に移る必要があると認められた場合、サービスの利用開始日から1週間を限度に元の利用料に対して加算されることが認定されています。
送迎費用について・・・184単位/片道
サービスの利用者の心身の状況や、家族に様々なやむをえない事情があり、利用者を送迎する必要がある場合には、基本の利用料に送迎費用が加算されます。
療養食加算について・・・23単位/日
栄養士や管理栄養士といった栄養管理の専門家に利用者の食事の内容を管理してもらうサービスを提供している事業者であり、一定の基準を満たした食事を提供している場合、加算が認定されます。腎臓病食や糖尿病食など、きめ細やかな食事対応をしてくれる事業者がありますので、そのような事業者を選ぶようにすると、例えサービスの利用者に病気等による食事制限があったとしても、安心してショートステイのサービスを利用することができます。
療養食加算における施設の基準について
次の1~3の全てに該当するものとして都道府県知事に届け出ており、当該基準に適合した食事の提供をしている指定短期入所生活介護事業所が、厚生労働大臣が別に認定している療養食を供給した時に加算を行う。
1.栄養士や管理栄養士といった栄養管理の専門家によって食事の管理、提供が行われていること。
2.利用者の心身の状態や年齢に合わせて必要な栄養量や内容にした食事の提供が実施されていること。
3.厚生労働大臣が別に認定している基準に合っている食事が指定短期入所生活介護事業所で提供されていること。
緊急時の受け入れ加算が新たに設定
 今回の改正では、緊急短期入所ネットワーク加算が取りやめになりました。ただし、緊急でのショートステイの利用者を今後より受け入れやすくするために、空いているベッドもしくは居室を用意していた場合において、緊急短期入所体制確保加算が新しく立ち上げられました。また、緊急での利用者の入所を実際に受け入れた時には緊急短期入所受入加算が新しく設置されました。
 在宅で家族からの介護を受けている人は、最悪なことが起こる事を想定して、介護してくれている家族にもしものことがあった場合、介護どころではなくなってしまいます。もし介護をしている家族の体調が悪くなってしまった時のために、緊急で処置をすることのできるベッドがあれば安心することができるでしょう。この点については今回の改正における大きなポイントだと言っても良いでしょう。

・緊急短期入所体制確保加算の場合・・・40単位/日
・緊急短期入所受入加算・・・60単位/日

このページの先頭へ

トラブルに注意